先日、幼稚園の園庭に真っ白なラインが引かれました。今年も係の先生達が「ひなぎく伝統の手法」で寸法を割り出し、かなり真剣に引いたもの。太くしっかりとかかれた線を見て、子ども達の「かけっこしたい!」という気持ちもますます盛り上がってきています。
ひなぎく幼稚園の「運動会」は10月9日(土)。今年もご一緒に楽しいひと時を過ごしましょう。例年、会場になる園庭がかなり手狭になりますが、それでも私たちは子ども達にとっての、「いつもの園庭」に家族の方をお招きしたいと思っています。なぜなら、子ども達にとってはその前も、後も、毎日が楽しい「運動会」。この時期、子ども達がそのように感じられるような保育をしたい、と私たちは考えているからです。
毎年ひなぎくでは、運動会を終えて1日あるいは2日のお休みをお家で過ごした後、また幼稚園が始まるという初日に、必ず「先生、またリレーやりたい!」「もう一回、玉入れしたい!」「あの、ダンスしたい!」という声が子ども達から上がってきます。「待ってました」とばかりに先生達が音楽をかけると、当日使ったダンスの飾りを貸し合って、年長、年中、年少組が混ざり合い「運動会」のダンスのメドレーが始まります。混合玉入れやリレーだってやります。そこでは、年長組のお兄さん、お姉さんたちが手本になったり、豆先生になったりと大活躍。昨年は遂に、「どうしてもやりたい!」というので年少、年中組の子ども達が仲間入り。「組み立て体操(簡単版)」に挑戦しました。こうして、運動会当日とはまた違った、幼稚園中が一つになるような盛り上がりを楽しむ日々が続いていきます。当日の緊張感(これも大切!)と当日後のニコニコ顔のたのしい自由活動。そしてここではふれませんでしたが、子どもの興味と関心に沿って組み立てていく当日までのプログラム、この3者をお子さん達がバランスよく経験できること。これがひなぎく幼稚園の運動会のねらいといえるでしょう。
運動会当日は何もしなかった年少組の子どもが、運動会後に初めてダンスを踊った!初めてかけっこをした!というエピソードは数知れません。そしてその度に私たちが驚くのは、そのご本人が動きやルールを全て理解していることで、「そうか、今までは見ることで参加していたのね」と納得。そういう子ども達のためにも、この運動会の後の生活は大切であると思っています。
お家の方々もどうぞ、運動会当日だけに注目するのではなく、その日を迎えるまでのわが子との生活を楽しん下さい。具体的には、一緒に走ったり、ボール投げをしたり・・・ということだと思います。
そして当日が終わったからといってぷっつりとは切れない子ども達の気持に、お家でも「またやろう!」と声をかけて頂きたいと思います。
今年度も、「子ども達のための運動会」を目指して保育を進めてまいります。当日もこの「子ども中心」という考え方は変わりません。子どもには「見ること」もとても大切な経験なので、プログラムとプログラムの間、大人の方たちに待って頂くなど、その他にもご協力頂くことが多くなると思います。主旨をご理解の上、よろしくお願いいたします。