10月の園長のおたより ひなぎく幼稚園

東京都西東京市のひなぎく幼稚園のホームページです。

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共に歩み、共に育つ

「心地よい風が吹き「走りたい!」と思うような季節がやってきました。

 気候もそうですが、落ち着いた園生活をおくれるようになり、又、夏を超え体と心が大きくなった子どもたちの発達段階としても、いい時期がやってきたといえるでしょう。ちょうど去年の今頃も記しましたが、体の様々な部分を動かす“全身運動”が幼児期の運動能力の発達に最も必要という調査結果が出ています。走る、跳ぶ、かわす、登る、くぐる・・・等々、本来30種類以上もの動きがあり、そのすべてが含まれるのが【遊び】といわれています。今学期も、心と体にとって大切な【遊び】をたくさんしていきたいと思います。(先月の「ひなぎくの保育」でも遊びについて臼井先生が記して下さっていますね)

さて、その中で「走る」遊びとの出会いをたくさんしている子どもたちです。

 年少組は・・・毎日、目の前にあるアスレチックやお砂場でゆったりと遊んでいます。するとその傍らで大好きな担任が年長のリレーを「がんばれ~!」と力強く応援しています。何だ何だ?と気になり、一緒に見始める子どもたち。新しい遊びとの出会いですね。でも、すぐにリレーに仲間入りとはなりません。大きいお兄さんやお姉さんたちの勢いに圧倒されている様子。また自分たちの遊びに戻っていきます。そして、その見た経験を心にもって、佐藤先生との体操の時間に、年少さんの体は動きだします!「ヨーイドン!で走るんだよ。
と教えてもらい、走りだします。大好きな友だちと担任と一緒に、いっぱい走って「ヨーイドンって楽しい!」「鬼ごっこって楽しい!」と実感していきたいなと考えています。

 そして2~3年間、遊びからたくさんの運動を経験してきた年長組のリレーは迫力満点です。走る楽しさは知っています。その楽しさを友だちと分かち合えるのが年長組です。更には、リレーで力を合わせるために、バトンをしっかり渡すこと、同じチームの仲間を応援すること・・・など、色々考えて走っています。そしてひとりひとりが精一杯力を出すと、チームやクラスの大きな力になることを今、体感している毎日です。これだけ熱意をもってのぞんでるからこそ、勝てば嬉しいし、負けたら悔しいのです。でも、負けたからってあきらめません。また次に頑張ればいいことを、子どもたちは毎日の遊びをとおして経験しています。少人数では感じていけない、協力していく楽しさと喜びを心に積み重ねていきたいと思っています。これは年長ならではですね。

 さあ!年中組さんは・・・鬼ごっこもヨーイドンも大好きです。年長さんのリレーも気になるけど、とにかく自分が走りたい!そして一番になったら嬉しい!だから何回も何回もくり返し走ることを楽しみます。中にはあんまり走りたくないな・・・と思うことも。
でも走ってみて、担任からの「やったね!」の励ましに嬉しいと感じたり、時には転んでしまって涙がでることもありますね。そこでも担任や友だちの「大丈夫だよ!」「頑張って~!」の声に励まされ、力が出てきたり!「友だちと一緒っていいな」と感じ、あきらめない気持ちや、やってみようとする気持ち(挑戦)が少しずつ膨らんできている年中組です。

こんなに心が動かされるのは、自分が興味をもったり「やってみたい!」という遊びの中でのものだからです。

 だからひなぎくの保育は運動会のための保育ではなく、遊びから運動会へつなげていきたいと考えています。そして、運動会がゴールではありません。そこからまた遊びにつながるのです。運動会後には組立体操やリレーを年少、年中さんみんなと楽しんだり、年長が玉入れに真剣になったり・・・見て~やってみたい!と思い~参加して~あーおもしろかったと感じて~またやってみる!こうした経験を積み重ねる毎日にしたいと思います。

(主任:多和田 記)