3月の園長のおたより ひなぎく幼稚園

東京都西東京市のひなぎく幼稚園のホームページです。

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あたたかあたたかさの中で



今年は、寒い冬でしたが、そこここに春の気配を感じる今日この頃です。

あたたかさといえば…

春と言えば、「暖かさ」、あたたかさといえば…よくひなぎく幼稚園には「あたたかさがある」と言われますが、その雰囲気をかもし出しているのが「手作りの物」だと思います。あらためて見回すと子ども達の作品にも、保育室や玄関の装飾、行事の時の看板も既成のものは使いません。保育室のおもちゃ箱に至るまで子どもと大人の手作り!(今年も年長組「箱はり係」の皆さまに感謝!)この文化はお母さん達のクラブ活動に発展し、「お菓子クラブ」や「手芸部」(ここ数年間の力作、ウォドォルフ人形に加え、今年は新たにつぶとん35個が完成。さっそく年少組から大喜びで使っています。つぶとんって何? と関心のある方は是非職員室まで見にいらして下さいね。)もちろん、人形劇クラブやマミーコールも手作り満載クラブ、絵本クラブも「ぐりとぐら」の手作りのエプロンでお仕事です! あたたかい手作りの給食も子ども達は大好きです。


美術が得意な和子先生

これ程の手作りの文化は一朝一夕にはできません。この伝統の基礎を作られた貢献者のお一人が、元主任教諭で美術が得意な和子先生であることをご紹介したいと思います。和子先生は、1974~1996年の24年間ひなぎく幼稚園に勤務されました。日頃の子ども達に向ける常に公平な優しいまなざしはまさに保育者のプロの眼。子ども達と一緒にとことん遊び、その遊びの中で見せる愉しげな表情とユーモアが持ち味のまさに、the保育者でいらっしゃいました。子ども達の手の跡が残るような製作を大切にされ、子ども達が楽しんでその小さな手を動かせるようにと配慮を怠りません。その時、手を通して感じ考えることが、幼児期の情緒の健やかな発達を促すと実践を持って示されたのです。もみ紙や染め紙、糊の活用の仕方などの技術は脈々と受け継がれ、今も生きています。和子先生がひなぎくに残された大きな功績の一つです。

神様の御許で安らかに

また、礼拝の時間には、凛とした姿勢で子ども達の前に立たれ、よく通る声で、聖書のお話しを丁寧に語られました。「聖書は神様からのお手紙がたくさん詰まっている御本です」と語られる声は、今も私の耳に残っています。
1月、和子先生は天国に召されました。今は、神様の御許で安らかに、そしていつもにこにことひなぎくの子ども達を見守っていて下さることでしょう。

3月を迎えます

いよいよ年長組が卒園、そして、年少、年中組が進級していく3月を迎えます。子ども達の心には、必ずこの「ひなぎくの保育」が残り、これからの歩みを支えると信じています。成長を喜ぶとともに、年度末にあたり、幹事会をはじめ保護者の皆さまのひなぎく幼稚園の保育方針に対するご理解とあたたかいご協力に感謝いたします。









(臼井 記)