今年のひなぎく祭は、他の学年との交流がとても多く見られた毎日でした。
年長組は毎日はりきって、年中、少の子どもたちをお店屋さんに呼びに行きました。
ところが予想外のことがたくさんおこるのです。お集まりをしていたり、遊びに夢中ですぐに来てもらえなかったり・・・年長組は考えます。もうお集まりの中にどかどかと入っていく子どもたちはいません。「次のクラスに行こう!」と他のクラスに行ったり、今すぐ来られないクラスの先生に、いつなら大丈夫かと交渉していたり。自分たちの思いをきちんと伝え、相手の都合と折り合いをつけていく、年長組ならではの交渉術です。
そしてようやくお店屋さんにご招待!
ここでもまた色々なお客さんとのやりとりが始まります。紙コップをピラミッド型に積んで的にした的当て屋さんが、ある時大人気に。年中組の子どもたちはとにかくやりたくて、どんどん的をねらいます。おかげで紙コップを並べる係の人は間に合わずに、大慌て。でもあたふたしながらも、相手は年下の年中組と理解しています。「ここに並んで!」「いいよって言ってからやってね」など、優しく一生懸命(必死に!)に教える姿がありました。お店全体を見渡し、自分がやるべき役割は何か考え、相手に合わせて関わることができるのが年長組の人と関わる力です。
年中組は・・・一回目。
年長さんの丁寧な説明と勢いにのって、言われるままの受け身状態でした。でも、よく見てよく聞いて、楽しいことがここにある!ということは十分理解しました。なのでもちろん「また行きたい!」との声。そこで担任は、もっと自分たちで積極的にお店巡りができるようにみんなで考える時をもちました。「もし人がいっぱいで混雑していたらどうする?」「もしわからないことがあったらどうする?」話し合いの後の2回目。自分たちで行きたいお店に行き、わからないことを聞く姿があったのです。(一人で聞けない人はお友だちと一緒に聞いてみることに!)そして、好きなお店には何回も行きました。自主的に言葉で気持ちを伝え合いながら、仲間と一緒に遊びに関わっていく力がずいぶんとついてきたなと感じる年中組です。
そして年少組は・・・
まだ友だちと一緒にお店を巡るには心細いため、クラスのみんなで行きました。優しい年長さんの声かけに、よく耳をかたむけ、教えてもらったとおりにお店屋さんで過ごします。年長組さんに優しく色々と「やってもらった」ひと時でした。このあたたかな交流は年少組の友だち関係をまた広げました。そして、お兄さん、お姉さんたちのことが大好きになりました。新たな素敵な出会いがここにありました。
他学年との交流をたくさんして、いつものクラスの仲間とはまた違った出会いや関わりがたくさんありました。気のおけないいつもの仲間の居心地の良さも感じたことと思います。そして子どもたちみんなが「友だちっていいな」と感じることができました。
さあ、クリスマスが近づいています。友だちを思うように、優しく、あたたかな心でその日をみんなで一緒にむかえたいと思います。