10月の園長のおたより ひなぎく幼稚園

東京都西東京市のひなぎく幼稚園のホームページです。

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ひなぎくの運動会について


今年の夏も暑い暑い毎日でしたが、ようやく心地よい秋風にホットできるようになりました。園庭では風をきって走る子どもたちの姿がたくさん見られる毎日です。


遊びの中でたくさんの動きを経験すること

ちょうど2013年1月の「ひなぎくの保育」では幼児期の運動能力について、園長先生が記して下さいました。東京学芸大学杉原教授の、全国9000人の園児の運動能力を調べた調査結果についてです。杉原教授によると、幼児期に見られる運動は、走る・跳ぶ・かわす・登る・くぐる…等々、本来30種類以上あり、遊びを通してたくさんの種類の動きを経験することが、運動能力のアップにつながるというのです。実際、特定の同じ運動をくり返し指導するより、思いっきり自由遊びを楽しんでいる園児達の運動能力の方が高かったわけです。なぜか…!? 遊びの中のほうが色々な種類の動きをたくさんしているし、何よりそこに「やりたい!」という子どもたちの意志があり、又、一緒に楽しむ仲間がいるからです。遊びの中でたくさんの動きを経験することが、幼児期の運動についての発達段階に最も適しているのです。
そして、特に多くの運動パターンが含まれている遊びがおにごっこと言われています!


年長組のリレーは迫力満点!

さて、ひなぎくの子どもたちは…おにごっこもかけっこも砂場もたくさんしています! その日々の遊びの中のひとつにリレーがあり、組立体操、玉入れ、ダンスがあるのです。今日も「リレーやろう!」と年長組から始まります。2年~3年間、遊びからたくさんの運動を経験してきた年長組のリレーは迫力満点! 他の遊びをしている年長組の子どもたちも、思わず手をとめ、見入っています。そして「やっぱやる!」と仲間がどんどん増えていくのです。一人一人が力を出し、協力してバトンをつなげていくおもしろさがわかるのが、年長ならではですね。


「走りたい!」という気持ちはふくらんでいます

年中組は…年長組の勢いに、リレーに入っていく勇気はまだないけれど「走りたい!」という気持ちはふくらんでいます。その気持ちをしっかり捉えているのは担任。リレーが終わったのを見計らって「走ろう!」と子どもたちとトラックへ。年中組はとにかく自分が走りたい! そして一番になったら嬉しい! だから何回も何回もくり返し走ることを楽しみます。


色々なことに興味が広がってきています

そして年少組…年中長組の賑やかな様子の横で、お砂場をしたりアスレチックをしたり。ゆったりとした雰囲気が流れています。でも「がんばれ~」という声に振り向いたり、組立体操の大だいこの音に「なんだなんだ!?」とお部屋にいた子どもたちまで出てきたり。自分のことやその周りの小さな視野の中で過ごしていた年少組も、色々なことに興味が広がってきています。年中同様、その気持ちを担任はしっかり捉え「見る」経験をたくさんできるように考えます。そして今度は先生と一緒に「やってみる」経験へつなげていきます。見ているうちに楽しくて、どんどんラインを超えて年長組のほうに近づいてしまったり、一緒に走り出してしまったり、心が弾み自然と体が動きだしてしまうというのも年少組の微笑ましい姿ですね。



こうしてひなぎくの運動会はこの毎日の遊びの中からつくられていきます。クラスや学年でとりくむ時間もつくりますが、そこには子どもたちの「やりたい!」「楽しい!」という気持ちや「こうなりたい!」という意志がちゃんとあるのです。大好きな遊びが運動会へ。そして運動会で見て、参加して感じたことがまた遊びにつながっていく…そういう毎日を子どもたちと一緒に過ごしていきたいと思います。






(多和田 記)